2007年6月15日金曜日

暗黒大陸

2007年6月6日、山西省臨汾市の山中で、32人の作業員を奴隷以下の扱いで働かせていたレンガ工場が警察に摘発された。正規の手続きもせず、全くの無給で強制労働をさせていた極悪非道ぶりは呆れ果てるものだった。
作業員は元農民で、昨年初めに河南省鄭州駅や陝西省西安駅にいたところを口車に乗せられ、連れてこられた。工場では朝5時から深夜まで働かされ、午前1時にようやく就寝。しかし冬でも暖房などなく、レンガの床にござを敷いただけのべッド。逃げ出さないように2人ずつ背中合わせで縛られているので、上向きで寝られない。一日3食とも蒸しパンと水だけ。野菜もおかずも全くなし。一年前に来た時の服のまま、風呂はもちろん歯磨きもせず、体についた汚れはヘラで掻き落とし暮らしていた。
逃げ出さないように6匹の猛犬に番をさせ、監視員たちが鉄の棒を持って常に見張っていた。作業が遅いといっては殴られ、裸足で釜に入り、焼き上がったレンガを取り出していたので、作業員たちの体は殴られた跡と火傷でボロボロ。昨年末、ひどく殴られた1人がとうとう息絶えた。すると監視員は遺体をビニール布で巻き、山中に捨てたという。
警察は従業員を死亡させた容疑で監視員2人を逮捕したが、残る5人は逃走。現在行方を追っている。保護された作業員たちは治療後、順次帰宅させる予定だ。(翻訳・編集/WF)


 中国では、未だに人身売買がまかり通っているそうである。大抵の国では、近代国家となる前には奴隷制度が存在したわけであるが、いわゆる先進諸国となる過程において、人権思想ライクなモノが芽生えて、克服しているものなのだ。
 もっとも、日本においても、派遣・サービス残業・ワーキングプアなど奴隷制度の残滓が残っているが、そいつは、政治的後ろ盾ってやつのおかげで役人はみてみぬふりだし、労働者も労働者で、まあしょうがないよね、食えるだけマシだよ、正義の味方の政治家が現れてきっと何とかしてくれるに違いないなんて、自分でもちっとも信じていない言葉を胸に抱いて日々いきているのだ。
 もっといえば、実質世界一の自殺率を維持しつつ、死にいく奴を脇目で見ながら、次は俺かもなんて思っちゃったりしてるのに、そんな想いはなかったことにして、米国産の牛肉と中国産の野菜を食べながら、某巨大掲示板でサービス残業自慢をし、自分より収入が下を奴を見つけては煽るのを息抜きに、かつかつと生きていちゃったりしているわけなのだ。
 中国においても、奴隷扱いの人間の救済にお役人の腰が重いのは同じであり、向こうはかつかつどころか、動かなくなった奴は自殺しなくても工場長に埋めちゃうし、心が壊れて言葉が話せなくなってしまったのがうじゃうじゃいるのである。
 そんな奴隷的境遇にある子供達を救ったのが父親達。役人や警察が動かないなら、自分たちで何とかする。当たり前といえば当たり前なのだが、なかなかできるものじゃあない。集団を一つにまとめ意味ある行動を取らせるのは、日本においても難しいし、こんなリアル北斗の拳withoutケンシロウ社会ではもっと難しいはずなのだ。
 その彼らを結びつけたのがインターネット。ネット上で結束・情報収集し、国民を巻き込んで大きなムーブメントに仕立て上げたうえで自ら行動したのである。
 あれえ?これ日本でも使えるんじゃないの?なんて思ってしまうのだが、お上の都合の良い法律を守らせることが法的安定性であり、法秩序そのものなんだよ、なんて中途半端な人治主義と法治主義が混じり合った日本では、民衆が集団行動した場合に警察がどう動くのかは、嫌な予感が的中してしまうにちがいないのだ。
 わたしが口だけでヘタレなのも、いわばある意味仕方がないのである。

 さて、それはさておき、人身売買・奴隷制度と、インターネットが一緒に成り立つあたりが、中国らしいとその辺をいろいろ突っ込むつもりだったのに、日本じゃ、もっと洗練された奴隷制度に人身売買じゃん、これはあんまり、お隣のことをいろいろ云えないよね、およよ、と嘆いたところで、下の記事。

■私の友人のお手伝いさんの姪ッ子(広西チワン族自治区出身)が、やはり高卒くらいの若さで広東省に出稼ぎにいったとき、誘拐されて、結局いまだ戻ってきていない。もう3年たっている。彼女の場合、当初身代金7000元を請求された。で親や親族がお金を寄せ集めてなんとか、現金を作ったのだが、そのとき、犯人の目を盗んで彼女自身が電話をかけてきて、「毎日、何十人もの男に犯されている。いろんな病気をうつされて、もう普通の人の暮らしにもどれない。長生きもできないだろう。やつらに7000元支払っても私は絶対解放されないし、解放されても生きていけない」などと泣きじゃくって訴えたのだという。
■で、結局、金は支払わず、警察に通報した。しかし、そのときの警察の対応が最低で、広西の警察は、調書すらとらずに、「どうせ帰ってこないんだから、時間のむだ」みたいなけんもほろろ、な態度だったという。

 
 ああ、ダルマ女って実在するな、こりゃ、なんて暗い確信を抱かせる内容なのだ。いわゆるペッパーランチも似たような構造にあるのだろうなんて見当違いがピンと来ちゃう。イヤな確信抱いちゃったよ、こりゃまた。

すこしのことにも「政治的後ろ盾」はあらまほしきことなり(´Д⊂グスン


極悪非道のレンガ工場、作業員は奴隷以下の扱い―山西省臨汾市ウェブ魚拓
BBC NEWS Asia-Pacific 'Slaves' rescued from China firm
中世みたいだね。奴隷工場-北京趣聞博客 (ぺきんこねたぶろぐ):イザ!
関連:ばんぶーブログ: ペッパーランチ心斎橋店 女性客拉致監禁強姦強盗事件 まとめ